みなさんこんにちは、中今〇ノ丞です。
宮大工・西岡常一さんの記事の続きです。
最後の宮大工と言われた「西岡常一」さんの著書
「宮大工棟梁・西岡常一 口伝の重み」
の5回目になります。
(法隆寺)
~続き~
見習い期間を経て宮繕大工として一本立した西岡さん。
ある夜、祖父から「家訓」を伝えられる。
正座をして、法隆寺の棟梁に代々受け継がれてきた「口伝」
であった。
ー仏法を知らずして堂塔伽藍を論ずべからずー
ー法隆寺大工は太子の本流たる誇りをもてー
そもそも法隆寺は聖徳太子が学問寺としての役目も課したところで、聖徳太子
は坊さんたちに法華経、勝鬘経、維摩経の三経に研鑽を積むよう遺言された
そうです。
そのことで、西岡さんは祖父から
「ぼんさんのやることを、なんもかもやれるわけないが、せめて法華経
ぐらいは読んでおかなあかんで」
と法華経和訳本を渡されたそうです。
そして、他の口伝として
塔組みは 木組み
木組みは 木のくせ組み
木のくせ組みは 人組み
人組みは 人の心組み
人の心組みは 棟梁の工人への思いやり
工人の非を責めず 己の不徳を思え
~❻に続きます~
(西岡常一さん)