みなさんこんにちは、中今〇ノ丞です。
「二宮翁夜話」の6回目になります。
引き続き文語体のややムズカシイ文章になりますが、そのまま書いてみます。
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叉山林を開拓するに、大なる木の根は、其儘(そのまま)差置(さしおい)
て、廻りを切り開くべし、而(しか)して三四年経(え)れば、木の根
自(おのずか)ら朽ちて力を入(いれ)ずして取るるなり、是(これ)を
開拓の時一時に堀取(ほりと)らんとする時は労して功少(こうすくな)
し、百事その如(ごと)し、村里を興復せんとすれば、必ず(かならず)
抗(こう)する者あり、是を處(しょ)する叉(また)此理なり、
決して拘(かかは)るべからず障(さわ)るべからず、度外に置きて
わが勤(つとめ)を励むべし
〇ノ丞解説:要は、先に難しいところを解決しようとすると時間がかかり、
物事がいっこうに進まないので、まず自分にできることからやりましょう、
ということでしょうか。
今回の二宮尊徳翁の教えは大変為になる重要な事柄だと思っています。
実際に仕事をするうえでも、この教えは大変役に立っています。
私の仕事上、色々な案件が複数同時にきて、それらを同時進行で進めなけ
ればならないのが常です。
その時に、解決するのに大変時間がかかる案件ばかりにこだわっていると、
他の比較的簡単な案件ができなくなり、全体からみると何も進んでいない
ということになってしまいます。
なので、尊徳翁の教えの通り、まずすぐに解決できることから手をつけて
いけば、残りの余った時間をその難しい案件に回すことができ、効率が
よくなります。
これは心の面でも通用すると思っています。
~長くなりますので、続きは後編へ~