中今〇ノ丞の「まあるく生きる」

人生をどう生きたらいいのか、一緒に考えよう

二宮尊徳 「二宮翁夜話」から学ぶ ⑥ 難しいことは最後に 後編

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みなさんこんにちは、中今〇ノ丞です。

 

「二宮翁夜話」の6回目になります。

 

 

引き続き文語体のややムズカシイ文章になりますが、そのまま書いてみます。

 

 

 28

叉山林を開拓するに、大なる木の根は、其儘(そのまま)差置(さしおい)

て、廻りを切り開くべし、而(しか)して三四年経(え)れば、木の根

自(おのずか)ら朽ちて力を入(いれ)ずして取るるなり、是(これ)を

開拓の時一時に堀取(ほりと)らんとする時は労して功少(こうすくな)

し、百事その如(ごと)し、村里を興復せんとすれば、必ず(かならず)

抗(こう)する者あり、是を處(しょ)する叉(また)此理なり、

決して拘(かかは)べからず障(さわ)るべからず、度外に置きて

わが勤(つとめ)を励むべし

 

 

 

前回の続き

〇ノ丞解説:これは心の面でも通用すると経験上、思っています。

 

普段、仕事も日常もうまくいって何も問題がないのに、何か仕事や日常で

一つでもトラブルが起こると、他のうまくいっている事柄は飛んでしまい、

その一つのトラブルが心の全部を占めてしまうことがあります。

 

これも、同じように客観的に俯瞰して全体をみれば、たった一つの失敗や

トラブルに意識がいっていて、ただその一つのことで落ち込んでいるという、

大変もったいない時を過ごしているのですよね。

他の日常の事柄が普通にできているとか、と問えば家族が病気もなく健康で

いられているという、とてもありがたい面が見えなくなっている状態です。

 

これも、しょうがない人の習性なのかもしれませんが、一つの失敗はもちろん

気にしなければいけませんが、他にも有難いことや嬉しいことがたくさんある

ということが認識できていれば、そんなに一つの失敗に心を向けるということに

こだわらなくてもいいのではないかと思うのです。

 

 

また「村里を興復せんとすれば、必ず抗する者あり」

と尊徳翁が仰る通り、実際に例えば会社でも全員が一つのことで意見が一致する

ということは皆無だと思います。

 

人間関係は「合う人・合わない人」が必ずできる。

会社でなにかプロジェクトを立ち上げても、必ず反対する人が出る。

これも、同じように調和することが大事だけれども、そういう一部の反対

する人に時間とエネルギーを使っていると、始まるものも始まらない。

ある程度賛成多数になれば、見切り発車しなければ、将来会社の存続すら

危ぶまれることになりかねません。

 

みんな仲良くが大前提ではあるけれども、そこにこだわってしまうと

会社全体の動きが止まってしまいます。

 

なので「難しいことは後に」して物事を進めることは、言い方は良くない

かもしれませんが、これも世の中の道理というか一つの処世術だと理解して、

物事を進めていく必要があるのではないかと思っています。

 

 

  

 

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