みなさんこんにちは、中今〇ノ丞です。
久しぶりに「松下幸之助発言集」からの名言のご紹介です。
今回は働く従業員たちに対して、経営者はどのようにその仕事の意味・意義を
教えるか、という視点で述べておられるところを抜粋してみました。
「単純作業をしていて、もうひとつ興味をもっていない。、しかたなしに
やっているというような人もあるということですな。まあ、広い世間には
非常に生きがいを感じてやっている人もあるし、その仕事がはたから見たら
非常にいい仕事でも、本人はそう思わずに”自分のやっている仕事は面白くない。
ほかの人の仕事のほうが面白そうだ”と考えている人もあるわけです。
けれども、どんな仕事でも、不必要な仕事というのはありません。みんな必要
な仕事です。その人が単純だと思っている仕事でも、それは立派に社会に役立って
いるわけです。そういう観点に立ったら、単純な仕事であっても、その人は多くの
人々に喜びを与えたり、その生活を充実させていることになります。
一方にとらわれて『あんな仕事はあかん、面白くない』と単純に考えるだけでは
いけない。どんな仕事でも、それぞれに非常に意義がある。だから決して軽視
したり蔑視したりしてはいけない。みんな尊い仕事である、ということです。
〇ノ丞:日々の会社の中で、必ずしも自分の好きな仕事・業務をやらせてもらえる
わけではありません。
例えば単純作業の繰り返しや、接客業務でも良い客もいれば、態度やマナーが悪く、
従業員が不愉快な思いをさせられることは避けられませんね。
モノづくりの場合、そのモノを作るのは、お客さんからの注文であり、そのモノ
を図面通りに作ることによって、その部品によって設備なり機会が組み立てられ、
それらが世の中に出回り、社会の役に立っている。
そのことにまで意識がいって、自分の作った部品によって世の中の役に立ち、
またそれで喜んでくれる人達がいる。
だから、自分の身の回りだけに意識がとどまっていると「ツマラナイ」となりがち
ですね。
かりに、その人が自分の仕事に生きがいを感じられない、というように不平を
言ったら『その不平は間違っている。あんたの仕事の結果はこういうふうに世間に
役立っているのですよ。だから非常に尊い仕事なんですよ』と言ってあげる。
そういうことが言えないと、人を指導することはできませんね。
だれでも無条件に生きがいを感じる、というような仕事ばかりにすることはできま
せんからね。色んな仕事をしてもらわなくてはならない。
だから、どんな仕事をしても、みんなが生きがいを感じるようにもっていかなくて
はならないわけです。そういうことを一方で理解させることが大切です」
〇ノ丞:自分の持っている技術を使って作ったモノや、あるいはサービスによって
お客さんやクライアントが喜んでくれて、それがひいては自分の給料となって還っ
てくる、ということですね。
そして、その一つの成功によってさらに技術を高めたり、よりよいサービスを考え
たり勉強したりして精を出すことにより、その循環は広く、大きくなっていくのが
理想ですね。
今の自分の置かれた環境を、まず精一杯やることが、時間はかかっても自分を高め、
さらなる良い環境に導いてくれる、と私は思っています。
それが、10年、20年かかることもありますので、そこまで辛抱できるかどうか
が、成功する鍵なのではないかと思います。