中今〇ノ丞の「まあるく生きる」

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チェーンソーアート第一人者、城所啓二さん 名人対談 その5 和歌山県 ようこそ知事室へ 

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みなさんこんにちは、中今〇ノ丞です。

 

当ブログでたびたびご紹介しておりますチェンソーアート元世界チャンピオンの

城所ケイジさん。

 

 

その城所さんと和歌山県の知事さんとの対談が、和歌山県のHPに載っておりまして

(17年くらい前のもの)、その内容があまりに素晴らしかったので、何回かに

分けてご紹介していきたいと思います。

 

今回は最終回です。

 

 

引き続き、要所要所をピックアップして書き出してみます。

 

 

 

 

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前回の続きから

 

城所さん:ただ、なかなか難しいですよね。大量に来られる観光客の方に食べさせなきゃならないから、大量に作る技術とおいしいものを作る技術のバランスが難しいですよね。

 

仁坂知事:大量に作らなくても良いんです。限定20食とかするほうがずっといいのかもしれませんね。一例を挙げますと、龍神にある豆腐屋さんは最高ですね。

 

城所さん:彼も緑の雇用森林組合に勤めていて、独立して豆腐屋をやっているんです。彼が言ってたんですが、彼のところは手作りだから昔ながらの製法を保っていて、年に2回だけ豆腐は作れないと。すっごく不思議なことなんですが。

 

仁坂知事:ほぉそうですか。

 

城所さん:自然の中にいるとそういうことが段々と感じられるようになるって、そんな不思議な話しをしていましたね。これと同じで、木についてもある特別な日に切った木は割れにくくて裂けにくいと言われています。

 

仁坂知事:へぇそうですか。

 

城所さん:熊野本宮に持って行った龍神様の木は、そのある日に切ったものなんです。その日しかだめなんです。たった一年に一回しかチャンスがないんです。昔の木こりさんは、その時一斉に山に入って木を切ったそうです。その日しか木を切るタイミングがなかったんです。

 

仁坂知事:今は年がら年中切っていますからね。

 

城所さん:逆に言うと、経済サイクルに合わせてますから、そこのところを無視されちゃってるんですけど、昔はやはり百年単位の商売だったので木を切ることをすごく大切にしていました。ちゃんと月の暦を見て、この日に切らなくちゃと。それは迷信でも何でもなくて、実はちゃんといいものを取るためのノウハウだったんです。だから、その辺がちょっと見直されてくるかなという気がしてるんです。

 

ただ、偽物が出回るのは恐いなと思って。そういうのって見た目ではわからないじゃないですか。うちのはその特別な日に切ったよと言われて、使ってみると割れたと。「特別な日」なんか全然あてにならないじゃないかということになっちゃったら、本当に特別な日に切った割れない木を提供している信用がなくなりますからね。だから出し方をよほど気を付けないと。

 

そういうことを林業関係者とちゃんと話をしてるんです。すぐには戻らないですが、今後は少しずつ昔のサイクルに戻してよりいいものを、同じ木なんだけれど和歌山の木っていいね、って言われる生産の方法をちゃんと確立しなくちゃいけない。

 

ほとんどその特別な日に木を切ってる人なんかいませんしね。それに大体そういう日って市があったりとか、山に入らない日が多いですよ。だから無理に木こりさんを集めて切ってもらっている状態です。

 

 

 

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