みなさんこんにちは、中今〇ノ丞です。
「女性天皇」の最終回です。
八番目に最後の女性天皇となった後桜町(ごさくらまち)天皇は、
弟にあたる桃園(ももぞの)天皇が若くして亡くなってしまい、
またその皇子もまだ幼少であったために、伯母(おば)が甥(おい)
の成長を待つ形で即位した例なのです。
さてこのように、女性天皇というのは男系男子が皇位を継ぐまでの中継ぎ
としての役割を担った一代限りの臨時の天皇でした。
しかし、それとは別に政治的に重要な役割を担った女性天皇も多く、
歴代天皇の歴史において注目される存在なのです。
現在126代のうち、女性天皇は10代しか例がないことから、天皇
は原則として男性がなるものであることがわかります。
ただし、特別な理由がある場合は、異例な措置として、女性が天皇になる
ことが認められていたわけです。
ではなぜ天皇は男性であることが原則なのでしょうか?
この理由としては、宗教上の理由が考えられます、
日本の天皇は、他国の「王」とは性質がかなり違います。
言い換えれば「英国国王がローマ法王を兼ねているようなもの」
とでもいえるでしょうか。
日本は古代より天皇は男性がなるものと考えられていました。
キリスト教においても歴代のローマ法王と枢機卿(すうききょう)は
すべて男性ですし、チベット・ラマ教のダライラマ、ユダヤ教のラビ、
イスラム教の神職なども男性でなくてはならず、男系によって継承さ
れています。
このように、宗教的権威を男性に限り、男系によって継承されるという
考え方は、世界の宗教の常識なので、日本においても特別変わった考え方
ではありません。
やはり女性天皇の時期は、祭祀に支障が生じていました。したがって、日本
ではよほどの事情はない限り、天皇は男性に限られてきたのでした。
~おわり~