中今〇ノ丞の「まあるく生きる」

人生をどう生きたらいいのか、一緒に考えよう

松下幸之助発言集から学ぶ 3 「ムシが好くように」

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みなさんこんにちは、中今〇ノ丞です。

 

今回も「松下幸之助発言集」から、名言を取り上げてみます。

みなさんのご参考になれば幸いです。

 

 

 

 

<松下幸之助>

「結局、仕事に限らず、どんなつまらないと思われるようなものでも、見方

を変えると、みんな高く評価できると思うのです。だから諸君はすべてのものが

尊く見えるようになってほしいと思います。それには欠点ばかり見てはいけない。

全部長所を見るようにすることが大切です。

そうすると、森羅万象いっさいが、我々にとってなくてはならないものである

ということになってくる。ここの窓から見える木にしても、松の木をかいろいろ

あるけれども、全部必要である。一種類だけだったら、具合が悪い。

そのような見方ができるようになると、人間が大きくなるというか、深くなって

くるわけです。

だから、森羅万象いっさいが我々に非常に関係が深い、みな必要である、みな

意義があると、そういうふうに感じ取れることが望ましい。

 

 

 

 

〇ノ丞:松下幸之助さんの、晩年おける達観した境地とでもいいましょうか、

なかなか余人には近づくことができない心境を語っておられると思います。

 

経営者・社長からすれば、会社の人間を見るときに、あたかも親の心境

の如く、「どの社員もかわいいし、必要不可欠」な存在となるものでしょう

よく言われるように「仕事ができる人は一割、問題を起こす人は一割、あと

は我関せずの風見鶏」というのが、どの会社でも共通するのかもしれません。

たしかアリの世界でも必ずサボるありが出てくるというような話しを聞いた

ことがあります。

 

人を見るときに欠点というのはよく目立つし、効率や利益を求めるのが仕事

なので、手っ取り早く欠点を直そうとする人が多いのも理解できます。

即効性がありますから。

 

でもひとそれぞれ違いがあり、それぞれ長所を持っているとしたならば、

会社のトップである社長はその能力を最大限に発揮してもらえるよう、各人

の長所は最低限把握しておかなければ、会社を回せないのも現実でしょう。

 

そのためには、社長自身も松下幸之助さんの心境になっていなければ、

そのような見方をすることは難しいですね。

 

 

 

 

 

<松下幸之助>

人間にしても、この世界に四十億人いるとしたら、その四十億が全部違います。

全部違うということは、みなそれぞれに特色があるということです。だから、

なるべくその特色を生かしてあげよう、と。

誤認の友人があったら、その誤認みんなの長所を認めてあげる。そういうふうに

話しをし、接していく。そうすると、みな”自分を知ってくれてるな”ということ

になると思います。

 

 

 

それを『あいつはかなわんな。ムシが好かんなあ』と言っているうちは、まだ

ダメです。どんな人でも”いい”ということにならなくてはいけない。

もっとも、本当は私自身もなんとなくムシが好かないという人があります。

けれども、そういうことを言っていてはいけない、どんな人でもムシが好く

ように考えていかなくてはならないと思っているのです。

そして全部を生かすということにならなくてはいけない」

 

 

 

 

〇ノ丞:

長所を知ると言っても、計算とかの気持ちが入っていると、相手は敏感に

感じます。

例えば「金儲け」を目的とした接し方とか・・・

 

社長や役員、また人の上に立つ立場の人達は、平社員からずっと見られていますね。

その言動・行動や日頃の立ち居振る舞いを。

 

いくら取り繕ったり、姑息な真似をしたところで、他人のよりもさらに厳しい

見方で見られているので、すぐに見破られてしまいます。

 

人の上に立てば立つほど、自分を捨てるということができないと、結局

苦しむことになるのでしょう。